浄化槽の役割とは?
一人の人間が一日に出す生活排水の汚濁物質量(以下BOD)は約40gです。
これが合併処理浄化槽を設置することにより90%以上のBODを除去でき、10分の1の4g以下に減らしてから河川などに放流することができます(これは下水道終末処理施設と同等な高性能です)。

合併処理浄化槽の利点
● 生活排水の汚れが10分の1に減り、安心して流せます。
● 水洗化により快適な生活ができます。
● 設置費用の補助制度や融資制度もあり、性能のわりに安上がりです。
● 1週間程度で、わずかなスペースで設置できます。
● 様々な規格があり建物の大きさにあわせて自由に選べます。

浄化槽のしくみ
ここでは現在最も一般的な担体流動方式を例に解説します。

トイレや台所などから流された汚水
夾雑物除去槽又は嫌気ろ床槽
嫌気ろ床槽では、汚水中の浮遊物が取り除かれるとともに、プラスチック製のろ材の表面に付いた嫌気性微生物(酸素のないところで繁殖する微生物)が汚水に含まれる有機物を除いてくれます。
つづいてもう一つの嫌気ろ床槽を通り、同じ処理をくりかえします。
担体流動生物濾過槽
上部の好気部と下部の嫌気部に分かれています。好気部では常時散気が行われ、充填された担体(濾過材)に付着した微生物の働きにより汚水中の有機物の分解、除去が行われます。濾過部では担体(濾過材)によりSS(浮遊物質)の濾過を行います。
こうしてきれいになった上澄みの水は塩素剤で消毒されてから放流されます。